こひつじ幼稚園

こひつじ園だより2月号

こひつじ園だより2月号         2016年1月29日発行

こひつじ幼稚園聖句 「光の子として歩みなさい」 
                  エフェソの信徒への手紙5章8節
年主題  『平和』をつくる
月主題   いっしょに

 1年は早い!と、学年の終わりを感じながら、2月よ、どうか逃げないで!と一日一日の保育を大切にせずにいられません。
 倉橋惣三著『育ての心(上)』の中に「こころもち」という文章があります。「子どもは心もちに生きている。その心もちを汲んでくれる人、その心もちに触れてくれる人だけが、子どもにとって、有り難い人、うれしい人である。子どもの心もちは、極めてかすかに、極めて短い。濃い心もち、久しい心もちは、誰でも見落とさない。かすかにして短き心もちを見落とさない人だけが、子どもと倶にいる人である。心もちは心もちである。その原因、理由とは別のことである。ましてや、その結果とは切り離されることである。多くの人が、原因や理由をたずねて、子どもの今の心もちを共感してくれない。結果がどうなるかを問うて、今の、此の、心もちを諒察してくれない。殊に先生という人がそうだ。」
 郵便局に出発するろば組を見送りながら、「はじめてのおつかい」に送り出す母の気持ちのような、我が心にハッとしました。(老婆・心であったかも)もう、充分に成長した子どもたちに、任せてなんの心配があるというのでしょう。「大丈夫」と背中を押して送り出すことが、今のろば組の子どもたちの心もちを応援することであったと反省させられました。
 さくひん展に向けて製作に取り組む子どもたちにも、さまざまな心もち、葛藤があることを承知しています。描いているものを作品に仕上げるというのは、その子の持つ力量だけでなく、いっしょに過ごす友だちや先生の「ことば」かけでいかようにも変化します。出来事の原因や理由を探る前に、まずその子の心もちを見落とさないでいなければならないと思います。
 手を加え、口を出し、子どもたちの作品を出来栄えよく仕上げることは、たやすいことです。でも、かすかな心もちに共感することのできる先生は、そんなことを選びません。じっと忍耐し、見守りながら、子どもたちのがんばりに期待して、満足感や、達成感を味わうことができるように、ふさわしいことばを選びながら、ひたすら、いっしょにいて見守るのです。この時期になると1年を通して「いっしょに」過ごした先生にしか解らない、かすかに発せられる子どもの心もちがあると感じます。それは、先生と呼ばれる者にしか味わうことのできない共感であり、感動です。
 子どもたちが、その子自身であることを充分に発揮する2月でありますようにと願い、全てを包み、「いっしょに」いてくださる神さまの愛に温められながら過ごしたいと思います。
                        園長 富田なおみ