こひつじ幼稚園

こひつじ園だより3月号

月主題 希望

 

参観を終えて、それぞれにこの一年を振り返り、子どもの成長を確かめられたことと思います。「♪小さな赤ちゃんだったのに〜」とさんびが聞こえると、子どもたちが入園してきた頃を思い浮かべます。お家の方は、赤ちゃんだった頃を思い浮かべるのかもしれません。そこには、確認できる確かな育ちがありますね。

『望星』という冊子の特集が「虫はなんでも知っている」というもので、タイトルに魅せられて入手しました。表紙には「ダンゴムシのダンゴムシ的ココロ」とあり、そそられるまま、一気読みしてしまいました。

「心とはいったい何か?」という研究で、ダンゴムシによる実験をしている森山徹という科学者は、人は誰でも、何をしでかすかわからない部分を持っている。けれど、そうしたわからなさがお互いにあると不安で耐えられない。そこで、そのわからなさを、なんとかきれいにまとめようとしてできた言葉が、知情意(ココロ)ではないかというのです。知性でも、感情でも、意志でも説明できない行動をとって「なぜだかわからないけどやってしまった。」心とは、たとえ知情意という言葉で縛っても、そんな風にそこからはみ出たかたちで突然目の前に現れてくるものだと。

春も近づき、新しい環境への期待と不安、説明のつかないソワソワした心を、子どもたちは一生懸命落ち着かせようとしています。でも、何をするかわからないということは、自由に何かをする可能性に繋がっているということでもあります。それこそが希望なのだと思います.

自分の行動を自由に変化させることのできる柔軟性はこんな時に養われます。大人の都合で膨らんだ希望をしぼませることがないように、何をしでかすのかと見守ってみましょうか、新しい芽を見つけることができそうな予感がしてきます。

富田なおみ

こひつじ園だより2月号

月主題 信頼

 

穏やかな冬の始まりでしたが、さすがに2月は寒いですね。そんな中、子どもたちは自分で作った凧を持って駆け回り、鬼ごっこを楽しんだりと、元気に過ごしています。「子どもは風の子」とはよくいったものだと感じています。それでも社会の中にあっては、近年外に出たがらない子どもも増えているそうです。

子どもの自由になる時間は、習い事や、電子メディアで細分化され、遊び時間の量的な減少と同時に遊べる空間も減少しています。自然体験ができるような空き地がなくなり、ケガを避けるため、既存の遊具の撤去が進められています。室内で遊ぶことの多くなった子どもは遊び仲間を作ることが難しくなってしまいます。『子ども問題事典』において、90年代半ばからは、見つけてもらえない不安から「かくれんぼ」できない子どもが出現し、知らない子が指にとまったら嫌だからと、遊びはじめの「この指とまれ」ができない子どもが増えているのだそうです。

こひつじ幼稚園の子どもたちは「遊んでばかり」と言われていますが、なんと光栄なことでしょう。子どもたちは、日々、異質で多様な仲間と出会い、関わる中で身体ばかりでなく、心も豊かに成長しています。信頼とは、そうした関わりの中でしか得ることができません。

間もなく開催される「さくひん展」では、一人ひとりの成長を感じる素敵な作品ばかりでなく、3学年がそれぞれに作りたい作品に集まってグループを作り、知恵を出し合い、受け入れ、話し合いを重ねて作られた作品です。それは簡単なことではありません。お母様は、お父様と一緒に夕食を作ってみてください。たった二人でも意見が違うことがたくさんあるのではないでしょうか?それでも美味しいものが出来上がれば、いただくのは楽しいことですね、子どもたちの作品も見栄えを比べることなく、是非味わって楽しんでください。

そしてこんなに美味しい「さくひん展」は、保育者たちの子どもたちへの信頼あってこそであることを知っていただけたら嬉しいです。

 

園長 富田なおみ

 

こひつじ園だより1月号

月主題 協同

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。皆さま、どのような冬休みをお過ごしでしたか?我が家は、ろば組の子どもたちに習い、話し合いで大掃除の担当場所を決め、都合に合わせて掃除する事にいたしました。娘はガスコンロと換気扇、息子は窓、網戸と床磨き、愛世は風呂場、私は洗面所とトイレ。息子は早々と掃除のために便利グッズを買い込み、時間を作っては網戸や窓を掃除し、愛世は、念入りにカビ取りに取り組み、娘は油汚れをパックしている間に一気にコンロを磨きあげ、私は、日常と変わりなく掃除をしました。それぞれに神さまからいただいている、性格(賜物)をいかしたような協同作業となりました。
 いよいよ3学期、子どもたちの日常も、それぞれの性格(賜物)を知ったもの同士が、遊びも行事も作り上げていきます。自分の意見を言葉にして伝えることは大切ですが、同時に言葉の裏側にある気持ちを想像しながら受け止め、感じ取ることのできる感性も養って欲しいと願っています。そして本当に優しい人であるために強くてたくましい子どもたちになって欲しいと願っています。 こひつじ幼稚園の子どもたちの協同は、いつ見ていても、とても素敵だと思っています。
 もう一つ冬休みの報告。りす組のザリガニの赤ちゃんをお預かりしていましたが、暮れに水槽を大掃除するために、集めて写真をとりました。大きくプリントして、番号をつけてみたらなんと116匹!数を知っただけで「いっぱい」という括りとは意識が変わりました。聖書で神さまは「名を与える」と言いますが、この1匹1匹を名前で呼ぶようになったら、なお、意識は変わるでしょう。ましてそれぞれの性格(賜物)がわかったら、なんと楽しい協同生活なのだろうと想像します。
 こひつじ幼稚園にいる89人は、名前も、もちろん性格(賜物)も、知っています。みんな違って、みんないい。さてどんな協同を見せてくれるでしょう、楽しみで楽しみで仕方ありません。
                    園長 富田なおみ

こひつじ園だより12月号

月主題 喜び

 2学期は、たくさんの方が幼稚園を訪れてくださいました。園に足を運んでくださった方々から「子どもたちが活き活きと楽しそうですね」と言われると、何だか嬉しく誇らしい気持ちになります。それは、子どもたちが安心して、自分を生きていると確認できるからです。

 今年度は学年を超え、クラス交流する中で園生活を楽しんでいますが
おかいものごっこの日、素敵に出来上がったドレスを見て「何でこんなに綺麗なのができるの!ろばさんってすごいね」と言うりす組の子どもに「作ってあげるよ」と、ろば組のAちゃんが手伝おうとしました。するとろば組のBちゃんが「手伝うんじゃなくて、自分で作れるように教えてあげようよ」と言って、作り方を教えながら一緒に楽しんだそうです。関わりの中で、子どもたちがお互いの存在を認め合い、尊重している姿を見る時、温かな気持ちになります。そして、その成長を見守りながら、自分の喜びとしている大人は、同じように子どもの姿を認めて、尊重しながらそうした出来事を作り上げたのだろうと感じます。

 クリスマスが近づいて、子どもたちはきっとプレゼントを心待ちにしていることでしょう。喜ぶ子どもの姿を想像するとき、私たちも喜ばしい気持ちになりますね、品物はわかりやすい贈り物ですが、お金では買えないものの中にも子どもの喜びがあることをページェントに見出していただけたら…それ以上の喜びはありません。

                   園長 富田なおみ

こひつじ園だより11月号

月主題 共感

毎朝子どもたちは、いろいろな心もちで登園してきます。そして、お支度より先にその気持ちを表現しようとします。その時に生じるのが「たい」の心と「べき」の心の葛藤です。「ああしたい」「こうしたい」という欲求の世界と「挨拶すべき」「お支度すべき」という結果を出すことが優先される世界。保育者やお母さんはついつい「べき」の世界の人になってしまいます。でも、「べき」の世界からは共感は生まれないでしょう。だからと言って、子どもの欲求を叶えることで共感が得られる訳でもありません。

そこで私は「べき」の心をちょっとお休みさせて、子どもと同じように「たい」の世界から話してみようと思います。私は今、あなたに「こうしてほしい」「こうあってほしい」と願っていることを伝えてみます。「そうだね」なんて子どもに共感してもらえたら大感激です。(そう上手くはいかないものですが…)

人はみんな固有の考え方を持っていますが、多くの親は、子どもが自分と違う感じ方をするのを嫌う傾向にあるのだそうです。
 
子どもは自分の感覚を確かめながら育っていきます、まずは子どもの感じていることに共感できるよう努めましょう。人は誰でも自分の感じたことを頼りにものごとを判断し、行動してゆかなければなりません。自分の感覚を信頼できるということが、自信を持って生きていく上ではとても大切なことです。親や、保育者に気に入られる感じ方を自分の感じ方にしてしまうことのないように「共感」で心を動かすことができたらと願っています。

                   園長 富田なおみ

こひつじ園だより10月号

月主題 試行錯誤

2学期が始まり、脱皮した子どもたちは活きいきと園生活を取り戻していきました。そして子どもたちの傍らには、「こひつじまつり」のために知恵を絞り、汗を流すお母さま方の姿がありました。今年は雨の中のおまつりとなり、主題を先取りしたかのような「試行錯誤」の1日でしたが、子どもたちは、お母さまがたが準備してくださったおまつりを満喫していましたね。

時を同じくして、子どもたちは、運動会に向けての話し合いを始めました。

りす組は、4月から親しんでいるエビカニックスのダンスやクラスの仲間に加わったザリガニたちを題材に準備を進めています。はと組は子どもたちの気に入った曲を選び楽しんでいます。ろば組は1泊保育の準備の頃から、話し合うことが上手になって出来上がりも期待できますが、そのプロセスが実に見事で、子どもたちの意欲を感じさせてくれます。どのクラスも、1つの目的に向かって試行錯誤している様子は、秋の深まりと共に、美しさ、味わいを増しています。どうぞ、わが子の試行錯誤が、成功だけでなく失敗にも、多くの実りがあることを感じてください。お母さまの言葉かけは、良い肥料になることでしょう。

                   園長 富田なおみ

運動会のお知らせ

10月8日(土)の運動会は途中で雨脚が強くなり中止となりました。

そのため、10月10日(月)にあらためて開催いたします。

未就園児参加の競技もございますので、皆さまのお越しをお待ちしております。

2016年10月8日(土)15時

こひつじ園だより9月号

月主題 躍動

夏休みをどのようにお過ごしでしたか。子どもたちは、エネルギーをいっぱい使って楽しい日々を過ごし、お家の方々は、そのエネルギーを受け止めることにエネルギーを使ったことでしょう。

子どもたちの登園しない園庭は寂しいようにも思えますが、代わって植物や虫たちが、躍動していました。春先に成長を心配していたイワダレ草も、一面に根を張り小さな白い花を一杯咲かせてくれています。

初めて栽培したスイカは、実をつけて大きく育ち、道路から見えることもあって、ご近所の方々も気にかけてくださり、カラスやハクビシンの撃退方や、腐れない方法などを教えていただき、見守られていました。

りす組から預かったザリガニも、元気に過ごしていました。我が家の犬が水槽を覗くと、大きなハサミを振り上げて立ち向かって、まるで、会話を楽しんでいるようにも見えました。

我が家でいただいた一番小さいザリガニは、2日前に2回目の脱皮を終え、また一回り大きくなりました。どれもこれも躍動を感じることばかりですが、取り分け、大きくなることを「しるし」として見せてくれる脱皮には、体が大きく成長するばかりでなく、内臓も新しくなり、脱皮を繰り返すたびにリフレッシュされると知って驚きました。命がある限り、脱皮を繰り返す生き物は、古くなることがないのだそうです。

子どもたちの成長は、皮を脱ぐように「しるし」は見えませんが、確実に心も体も大きくなっています。古い我が子のイメージを取り去って、脱皮した躍動する子どもたちを楽しんでいただきたいと思います。

園長 富田なおみ

 

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