こひつじ幼稚園

こひつじ園だより11月号

こひつじ園だより11月号  2015年10月30日発行

月主題   ありがとう

運動会を終え、子どもたちが、色づいた葉やどんぐりを手に登園してくるようになって秋の深まりを感じています。今年度も後半になり、子どもたちも自分らしさを発揮して園生活を過ごしています。

先日、来年度入園を控えておられる方々への概要説明会がありました。説明会なので一方的にお話しを進めましたが、見学に来られた方には、のびのびと遊ぶ子どもの姿を見て、どのように感じられたか聞いてみたいところでもありました。

「MKS幼児運動能力検査」という調査機関があります。その検査結果の読み取りを広島大学が研究しておられ、その論文によると、運動指導を保育時間に外部講師や体育専任教員によって行っている幼稚園より「遊び」を中心とする身体活動を十分に行っている幼稚園の子どもの方が、運動能力が高いのだそうです。理由は「運動」が一斉指導の場合、説明を聞いたり、順番を待ったりしている時間が長く、実際に体を動かす時間が非常に短いことや、同じような運動の繰り返しでバリエーションに乏しいこと、また、子どもたちが必ずしもやりたいわけではない運動をやらされるため、運動に対する意欲が育たないことが挙げられています。一方、「遊び」の中に、子どもたちの自己決定的な要素が多く含まれている園は、運動能力の高いことが明らかになりました。それは、運動パターンのバリエーションが豊富で、運動が幼児自身の意欲に基づいて行われているためです。

遊びを大切にした保育は、一見、自分勝手に自分の好きなことだけをして過ごしているように感じられるかもしれませんが、「遊び」には、お互いを活かし合う時間と空間と仲間が必要です。毎日の保育「遊び」の中で培ったさまざまなものが、仲間を育て、運動会や、遠足を楽しい出来事にするのです。11月はおかいものごっこ、収穫感謝、そしてクリスマスの劇づくりと深まってゆきます。時間と空間を共有してきた「遊び」の仲間だからこそ、お互いを尊重し合い、1つのものをつくりあげることができるのです。そして充実した「遊び」の中で生まれてくる言葉、それが「ありがとう」です。言わされるのではなく、心を使って相手と関わる中で、自然に生まれてくる「ありがとう」は、温かで、次の「ありがとう」を生み出すことでしょう。秋の実りを神さまに、そして自分たちの暮らしを助けてくださる人々に、「ありがとう」と言える秋をつくりましょう。

園長 富田なおみ