こひつじ幼稚園

こひつじ園だより3月号

月主題 希望

 

参観を終えて、それぞれにこの一年を振り返り、子どもの成長を確かめられたことと思います。「♪小さな赤ちゃんだったのに〜」とさんびが聞こえると、子どもたちが入園してきた頃を思い浮かべます。お家の方は、赤ちゃんだった頃を思い浮かべるのかもしれません。そこには、確認できる確かな育ちがありますね。

『望星』という冊子の特集が「虫はなんでも知っている」というもので、タイトルに魅せられて入手しました。表紙には「ダンゴムシのダンゴムシ的ココロ」とあり、そそられるまま、一気読みしてしまいました。

「心とはいったい何か?」という研究で、ダンゴムシによる実験をしている森山徹という科学者は、人は誰でも、何をしでかすかわからない部分を持っている。けれど、そうしたわからなさがお互いにあると不安で耐えられない。そこで、そのわからなさを、なんとかきれいにまとめようとしてできた言葉が、知情意(ココロ)ではないかというのです。知性でも、感情でも、意志でも説明できない行動をとって「なぜだかわからないけどやってしまった。」心とは、たとえ知情意という言葉で縛っても、そんな風にそこからはみ出たかたちで突然目の前に現れてくるものだと。

春も近づき、新しい環境への期待と不安、説明のつかないソワソワした心を、子どもたちは一生懸命落ち着かせようとしています。でも、何をするかわからないということは、自由に何かをする可能性に繋がっているということでもあります。それこそが希望なのだと思います.

自分の行動を自由に変化させることのできる柔軟性はこんな時に養われます。大人の都合で膨らんだ希望をしぼませることがないように、何をしでかすのかと見守ってみましょうか、新しい芽を見つけることができそうな予感がしてきます。

富田なおみ